化粧品を変えたらかぶれてしまった、ヘアカラーをしたら湿疹が出てかゆくなった…そんな経験はありませんか?それはもしかしたら、アレルギー原因かもしれません。「たまたま肌に合わなかっただけ」と軽く考えて放置していると、症状がひどくなるかもしれません。
アレルギーは2種類ある
アレルギーには大きく分けて2種類あります。
1つは、アレルゲンに接触して10分程度で症状が現れる「即時型」と呼ばれるタイプです。花粉症やアレルギー性鼻炎、蕁麻疹などは即時型のアレルギーです。
一方、時間が経ってから症状が出る「遅延型」と呼ばれるアレルギーもあります。遅延型アレルギーは数時間、あるいは数十時間経ってから症状が現れるタイプのアレルギーです。化粧品やヘアカラーでアレルギーを発症する場合、しばらく経ってから症状が出る遅延型が多いようです。ヘアカラーの場合は、まれにカラーリングして数日経ってから症状が出ることもあります。
化粧品・ヘアカラーでかぶれるわけ
化粧品やヘアカラーを使用した時に肌の赤みやかゆみ、湿疹などができるのは、アレルギー性接触性皮膚炎か、もしくは刺激による接触皮膚炎のどちらかです。
刺激による接触性皮膚炎は、肌のコンディションが低下している時に症状が出ます。生理前や生理中、ムダ毛処理で皮膚に傷がある時、季節の変わり目で乾燥肌になっている時などに出やすくなります。
アレルギー性の場合は、肌のコンディションに関係なく、症状が出るという違いがあります。化粧品やヘアカラーに含まれている成分が肌に合わないと、そのアレルゲンに触れるたびに症状がぶり返します。
アレルギーを起こしやすい成分は?アレルギーになったらどうする?
アレルギーを起こしやすい香料や保存料、防腐剤は、ほとんどの化粧品に含まれています。保存料の中でも、抗菌剤はアレルゲンになりやすいようです。また、乳化剤のラノリンアルコールは口紅やクリームなどに含まれています。ヘアカラーに含まれるジアミン(PPDAパラフェニレンジアミン等)も、アレルギーを起こしやすいので注意しましょう。
刺激や異常を感じたら、すぐに使用をやめて洗い流し、皮膚科を受診して治療しましょう。アレルギーになった原因を特定するために、パッチテストで検査してもらうとよいでしょう。症状が収まったらしっかり保湿してください。
アレルゲンに触れないことが大切なので、新しい化粧品やヘアカラーを使用する前には、自分でパッチテストをするのがおすすめです。化粧品やヘアカラーを腕の内側の目立たない場所に少量つけ、上から絆創膏を貼って、48時間放置します。赤みやかゆみ、湿疹が出なければOKです。
アレルゲンが特定できれば、その成分の入っていない化粧品やヘアカラーを選ぶことができます。また、無添加の化粧品や天然素材のヘナカラーを使えば安心です。アレルギーになったから、もうメイクはできない、カラーリングはできない、ということはないので安心してください。心配な方は皮膚科医や薬剤師に相談することをおすすめします。