通年性アレルギー性鼻炎はどうやったら治るの?

1年中、鼻がグシュグシュしている、季節に関係なく鼻水やくしゃみが出る…こんな症状は、アレルギー性鼻炎が原因です。たかが鼻水やくしゃみと侮ることはできません。「鼻が詰まって寝苦しい」「鼻をかんでばかりいるから、肌荒れがひどいし、メイクもすぐ落ちる」「鼻が苦しくて集中できない」1年を通して、こんなつらい症状に悩まされなければならないのです。通年性のアレルギー性鼻炎に治療法はあるのでしょうか?

アレルギー性鼻炎の症状

主な症状は鼻水、くしゃみ、鼻づまりです。鼻水は水のように無色でサラサラしています。粘り気のある鼻水や臭いのある鼻水が出たら、風邪や蓄膿、副鼻腔炎など、他の原因が考えられます。くしゃみは鼻に入った異物を出そうとして起こる症状です。鼻の粘膜が炎症を起こし、腫れるため、鼻づまりも起きます。その他、花粉症のような目のかゆみ、皮膚や耳の奥、喉のかゆみのような症状が出ることもあります。

他にも、鼻がつまって息苦しくて眠れない、鼻づまりで口呼吸になるので喉が痛い、鼻の奥がむずむずして不快、倦怠感など、さまざまな症状が出ます。アレルギー性鼻炎になったら治療が必要です。

通年性アレルギー性鼻炎の原因

ダニ、ホコリ、カビや動物の毛などのアレルゲンに、体が過敏反応して起こる症状です。体内にアレルゲンが入ると、体の免疫機能が働いて、異物となっているアレルゲンを攻撃するための目印となる抗体を作ります。抗体が体内にできると、次に異物が体内に侵入したときに、まるで鍵穴と鍵のようにアレルゲンと抗体が結合して、炎症を引き起こします。体にはアレルギー反応が表れて、鼻水、くしゃみ、鼻づまりなどの症状が出ます。

治療法はある?

鼻水を緩和するために抗ヒスタミン剤、鼻づまりを解消する抗ロイコトリエン薬などの飲み薬を投薬したり、鼻の炎症を抑える抗アレルギー剤やステロイド剤の点鼻薬を使ったりして治療することができます。ただし、投薬や点鼻薬による治療は症状を抑えるためのもので、根本的な治療ではありません。

副作用が出るのが嫌だという人には、漢方で症状を緩和することもあります。小青竜湯(しょうせいりゅうとう)や麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)は鼻水を抑えます。鼻づまりがひどい人は、葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうせんきゅうしんい)がいいでしょう。

症状がつらく、投薬もあまり効果が見られない人や、妊娠中や授乳中で薬が飲めない人は、手術による治療を考える必要があるかもしれません。レーザー治療は、レーザーで鼻の粘膜を凝固して、鈍感にさせる治療法です。こうすると鼻の粘膜にアレルゲンが付着しにくく、付着しても体内に侵入しにくくなります。

根本的に治療するアレルゲン免疫法も、最近、注目を集めています。アレルゲンを体内に取り入れて、少しずつ慣れさせることでアレルギー症状が出なくさせる方法ですが、長期にわたる治療が必要です。どんな治療法が向いているかは症状の程度などに合わせて判断されるので、医師と相談の上で決めましょう。